今回はFootball Managerをプレイする上でのアドバイスです。FMをプレイする。チームの監督をするとはどういうことかについて核心をつく重要な考え方の紹介をしようと思います。

監督の仕事とは

Man Unitedの暫定監督で元RB Leipzig監督のRalf RangnickがThe Coaches' Voiceのカンファレンスで監督の仕事について興味深い考えを語っています。
余談ですが、Ralf Rangnickは僕にとってのフットボールの教授です。知識経験ともに豊富で、非常にわかりやすい言葉でフットボールについて教えてくださるので教授とお呼びしています笑。


部分的に抜粋します。
What is the job of football head coach or manager is to have a clear idea of how my team should play.

監督の仕事とはチームがどのようにプレイすべきかはっきりとした考えを持つことだ。

What they all have in common is that they exactly know how this kind of football they want to play. What is looks like they have in their brains is the video of the perfect game. They have it in their mind and on their minds. And the job of a football manager is to transform this idea of football into the head, hearts, brains, veins of your player. This is what I tell motivation. Motivation for me is a transfer of belief, conviction,  idea of football.

PepやKloppに共通しているのは、どのようにプレイしたいかを正確に知っていることだ。彼らはみな完璧なゲームの映像を頭の中に描くことができる。頭の中に考えを持っているんだ。そして、監督の仕事はこの頭の中の考えをチームの選手の頭に、心に、脳に、血に変えることだ。私はこの変換を”モチベーション”と呼んでいる。私の中での”モチベーション”はフットボールの信仰、信念、考えを変化させることだ。

The idea needs to be in your brains yourself first in order to be able to educate, to teach, to develop your own team. You need to make sure what kind of football do I want to play and this is what all the top coach in Europe have in common.

 どのようにプレイしたいかという考えは、チームを教育し、教え、育てる上で欠かせないものだ。どのようなフットボールをプレイをしたいかということを強固に頭の中に確立しなくてはならない。ヨーロッパのトップのコーチはみなこれを確立している。

語りの中で何度も繰り返し強調されているのは、監督はどのようにプレイしたいか、どのようなフットボールの哲学を持ってマネージメントするかはっきりと考えを持つ必要があるということです。そして、それをチームに浸透させていき、チームのマインド、哲学を変化させるのが監督の仕事だということです。

私はFootball Managerをプレイする際も、プレイごとに明確な哲学を持ってプレイするようにしています。そして、哲学を持つことで初めてFootball Managerを真の部分で楽しめると思っています。


監督のフットボール哲学とクラブの文化の違い

ここで監督の持つ哲学と混同しやすいのはクラブの信仰や文化です。Football Managerにもクラブの文化という概念がありますね。クラブの歴史の中で歴代の監督、選手、ファンにより形作られたものがクラブの文化です。監督の哲学とクラブの文化は相互に影響を及ぼす別々のものです

また、考えの深さ、掘り下げの程度という点でもそれぞれは全く異なる深度を持っています。クラブの文化は明確にどのようなフットボールをするのかまで及びません。FC Barcelonaのクラブ文化は監督の持つべきフットボールの哲学に近いレベルでフットボールの哲学を有しているかもしれませんが、そのようなクラブは稀有な存在でしょう。

FMのクラブ文化は特にフットボール哲学が浅いです。戦術的には「攻撃的なサッカーをする」・「面白いサッカーをする」、クラブマネージメントでは、「ユースシステムで育成」・「トップチームに若い選手を獲得する」。戦術とクラブマネージメントは相互に連携しているはずですが、そのつながりの因果もはっきりとわかりません。Kloppのサッカー、Pepのサッカー、Nagelsmanのサッカー、Touchelのサッカーそれぞれ全く異なるサッカーですが、どのサッカーもこのクラブの文化に包含されるでしょう。それくらいクラブの文化は浅いものです。

クラブの文化だけでは、Rangnickのいうような、完璧なゲームの映像を頭の中に描くことはできないでしょう。そのため、監督として自らでフットボール哲学を持つ必要があるのです。


なぜFootball哲学を持つことが重要か

監督が明確なFootball哲学を持つことで、戦術だけではなく、クラブ全体の組織的なビジョン・方針が決まってきます。

例えば、KloppのFootball哲学を監督が持っていた場合、スカウトポリシーは前線の選手であれば、スピード・加速力があり、判断のスピードが早く、謙信性がある選手をスカウトする。身体的な衰えを考え、〇〇歳以上とは契約をしない、延長しない。トレーニングでも強度を高く、プレッシングが戦術の中で重要であるため、前線からのディフェンスの練習に重点を置く。などなど、自動的にどうすべきか、どのような指針をもてばいいのかが決定されることがわかると思います。
このように哲学を持ちゲームプレイすることで、そのゲームプレイでの成功はその哲学の優位性を証明し、失敗は哲学の修正につながり、そのような過程を経て、現実のトップレベルの監督が持つような哲学・信念を持つに至るはずです。

Football哲学を持ち始めるには

最初は、現実の監督の哲学をお借りすることから始めましょう。私もそうしました。私がお借りしたのはまさにRangnickのそれでした。ポゼッションを信仰する場合、PepあるいはXavi、ディフェンシブにいくのであればMourinhoやSimeoneの哲学を真似ることができます。"Football Philosophy + 監督の名前"で検索すれば著名な監督であればヒットするはずです。

まとめ

哲学を明確に定めゲームプレイすることは、きっと今までのプレイを劇的に変え、より熱中できるものにするはずです。とても大きな計画を動かしているように感じられ、クラブでのマネージメントを通し、自らの哲学も修正、変化していく中で自らの成長も感じられます。ブログの方でそのようなプレイの実例も紹介できればと思っているので皆様の参考になればと思っております。